建物内部(ロビー)の仕上工事です。工事内容は天井、壁の塗替工事、床塩ビシートの貼替工事です。
塗装工事
「塗装工事前」
天井に使用されたボード表面のデザインはストライプ状に凹凸模様のあるボーダータイプです。フラッ
トタイプに比べて山の側面の分だけ塗装面積が多くなります。しかも通常のローラー塗装だけでは谷の
部分に塗料が十分に入りません。この為、事前に谷の部分(凹面の底面及び側面)に刷毛による塗装を
施した後に、更に山の部分(凸面の山の部分)をローラーで塗装するという、通常よりも1工程多い作
業工程になります。更に、塗料を吸い込む程度が所々異なることを原因とする、吸い込み斑が起きやす
いタイプの天井材もあり、その程度によっては計画以上の塗り重ねを要する場合もありますので、事前
に慎重な調査が必要です。
「塗装工事完了後」 A→B方向撮影
塗装工事完了後の天井を撮影したものです。斑なく均一に塗装が完成しました。
「塗装工事後完了後2」 B→A方向撮影
塗装工事完了後の天井を反対方向から撮影したものです。
この天井塗装工事の工程写真及び作業内容を以下に記載しました。
天井第1工程 谷の部分 上塗1回目
十分な清掃の後、谷の部分を刷毛塗りします。
天井第2工程 山の部分 上塗1回目
山の部分をローラー塗装します。
天井第3工程 谷の部分 上塗2回目
谷の部分を刷毛塗りします。
天井第4工程 山の部分 上塗2回目
山の部分をローラー塗装します。
壁面第一工程 下地補修
ケレン清掃により、表面の埃や剥がれ掛けた旧塗膜を完全に除去します。この度の工事においては、長
年の漏水の為に、建物内部壁面下地のモルタル等が部分的ではあるものの、深部まで脆弱な状態となっ
ておりました為、モルタル、砂パテ、細目パテと3種類のパテを用いることにより、塗装下地を補修し
ます。 下地が完全に硬化、乾燥した後で表面をサンドペーパー等で平滑に仕上げます。
壁面第2工程 上塗1回目
写真左側が下地補修を終えた面、右側が塗装工事を開始した面です。
壁面第3工程 上塗2回目
上塗1回目の乾燥を確認した後、上塗2回目の塗装に入ります。仕上塗装となりますので、十分な塗布
量を斑なく塗装します。
柱表面の塗装工事
ロビー中央に位置する柱はコンクリート打ち放ちで仕上げられたものです。型枠の跡や細かいクラック
、表面コンクリートの欠け跡などが所々に見られる状況です。まずはこの下地の調整から開始します。
表面の仕上を細かい粒状の凹凸をデザインしたゆず肌状に仕上げる為に、下塗りには複層塗材を砂骨ロ
ーラーで塗装しています。
第1工程 ケレン
塗装仕上げに適する平滑な下地を作る為の不陸調整です。まずは突起した部分をサンダケレンで除去し
ます。
第2工程 下地補修
続いて、表面の欠けた部分やクラックにモルタル補修、パテ補修を施し、柱全体の不陸を調整し、表面を平滑な状態に修正します。
第3工程 下塗
更に複層塗材を砂骨ローラーで塗装する事により、表面にゆず肌状の凹凸を作ります。表面に新たな凹
凸を作る事で、第2工程施工後に残存する多少の凹凸が幻惑されます。コンクリート表面との密着性が
良好であり、更に、この後に塗装される上塗材との密着性も良好である塗材を選定しています。
第4工程 上塗
第3工程で塗装された下塗材の完全効果の後、上塗りします。シリコン塗材を2回塗装する事で、上塗
を完成しました。
床塩ビシート貼替
現状
表面の傷、汚れ、端末部の剥がれ、溶接部分の剥がれ等が目立つ状態。
第1工程~第2工程
既存床の表面に貼られた長尺塩ビシートを撤去した後、下地表面の清掃及び下地補修を行いました。
施工した下地補修の内容は、モルタルを使用したクラック補修と不陸調整です。幅の広い、深さのある
クラックに対しては、エポキシ樹脂を併用しました。
第3工程
色彩の異なる2種類の塩ビシートをストライプ状に施工しました。目地(シートの合わせ目)を溶接し
、完成となりました。
全工事終了後
天井・壁・蛍光灯反射板、巾木、ドアの塗装工事、床塩ビシート貼替工事。全ての工事終了後の写真で
す。目に見える全ての部位表面を施工した事で、全体のイメージが新鮮に更新されています。